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僕とかやぶきの里

2024.03.19 黒柴 の 横内 練

少し暖かくなってきた3月初旬の金曜日。
事務所に赤ちゃんがやってきた。
産休中の澤村さんが連れてきた。
僕、赤ちゃん大好きなの。今までに何人もの赤ちゃんと付き合ってきたからね。


俺を見ても泣かないたくましいそうな女の子。


澤村さんは5月頃から仕事に復活するんだって。
子育てしながらの仕事は大変だろうから、俺も手伝ってやろうと思ってる。なんでも俺に言ってくれ。澤村。



ところで、3月中旬の日曜日。
美山のかやぶきの里に行ってきた。


いざ里山散策。


この集落には39棟のかやぶきの建物が残っている。住まい手の方々は里山で農村の暮らしを守りながら生活をしているんだ。もちろん新しい食べ物屋さんやお店もあるんだけど、茅葺の家を上手く活用してこの景観を守る新たな担い手になってるみたい。


里と山との際には神社が3つとお寺が1つあって、人間と獣の境界をゆるやかに示していたよ。人間と獣が上手くつきあう1つの方法だね。土地は人間だけじゃなくあらゆる生き物の場所だからね。僕のルーツの狼が絶滅していなければ完璧な生態系だと思うんだけど、狼の役目は僕ができるだけ引き継ごうと思っている。


ここは民俗資料館。北山型民家入母屋造を室内から間近に見ることができるよ。中から見る急勾配の小屋組みと茅葺も圧巻だよ。それに、建築だけじゃなくて200年前の農家の暮らしぶりも体感できるんだ。


茅葺民家の造りをパンフレットで紹介するね。真ん中下の文章に注目。200年以上も前から限られた道具と自然の材料、それに知恵を注いで家を造り、そして維持して、しかも土地を豊かに守ってるんだね。


山からは水が流れ小川となり、大きな川に注がれていく。その流れを利用して家や田畑にも水を取り入れていたよ。


きっと簡単なことではないんだろうけど、ここではとてもゆっくりで静かな時間と景色が守られている。ついつい利便性やスピードや新しいものを求めてしまいがちな世の中だけど、知恵を使って、手間暇を慈しんで、変わらないものを続けていくことも大事だと犬の僕は思う。



黒柴 の 横内 練