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M邸上棟

2024.02.14 M邸(軽井沢)

夏が終わり、葉が色づき始めて秋の気配がやってきた軽井沢。
浅間山の紅葉は美しいですねー!!

その麓のM邸では建物本体の工事がどんどん進んでいました。
基礎工事から上棟までのダイジェストをお伝えしたいと思います。




まだ建物の土台しかない頃、
現場には暖炉となる巨大な石が運び込まれました。

その総重量5トン超!
重機でないと到底運べない重さと大きさなので、
木造の工事が始まる前に設置をする必要がありました。

所定の位置に組み上げてようやく石の存在感が発揮します。
なんだかとても人工物には見えない、突然自然の地形が現場に隆起したような不思議な錯覚を覚える造形物ができました。



そしてその上に木造の建物が組まれていきます。

今回の建物は構造のほとんどが化粧材の現しになって見えてきます。
それはつまり施工的に逃げ場がなく、高い精度と品質の材料と加工が要求される難しい仕事です。


ですから工務店はそれらに注意を払って、良い材料の仕入れ先と技術力の高いプレカット業者と組みました。
材料は和歌山の山長商店から。
こちらは大黒柱となる180角5mのヒノキ柱ですが、見事なものです。


加工は富山のウッディパーツにて。
仕口を3Dでモデリングして、3次元加工ができる特殊な加工機械で
構造材のほぼすべてをプレカットで用意することができました。


組みあがった屋根を見て、ため息が出ます。
難しい仕口は今でも大工さんの手加工でお願いすることもありますが、時間的なロスや、施工精度が大工さんの腕に委ねられるといったリスクがあります。
このような高い技術を安定的に供給できる業者があるというのは非常に頼もしいです。


さて、暖炉の上に屋根がかかりました。
森のパノラマを眺めつつ、骨組みだけの吹きさらしの空間ですが、
さながら御神体を守っているお堂のような空間になりました。
このシンプルな状態がとても美しいように感じます。



そして上棟式が執り行われました。
お施主様には、東京でマンション暮らしを続けてきて、
人生で初めてのひとつ屋根の家に住むということの喜びを語っていただき、
石積みの暖炉についても、横内に頼んだからこそ味わえる贅沢だと
うれしいお言葉をいただきました。





秋吉